本日の担当       喜助















アタシはいつもクールで落ち着いてるとよく言われます。

まぁそりゃそうでしょう。長いこと生きてますからねぇ。

人が驚くようなことで、一々驚いていては体が持ちません。

と言いますかね、こう言っちゃあなんですが、あまり興味が無いんすよ。

人がどうなろうと、どうしようと

所詮冷たい人間なんすよ。











それが先日の話ですが









朝目が覚めると がまだ隣にいたんです。

おや?と思いましたよ

だっていつもなら アタシは朝食の匂いで目を覚ますか

目が覚めていても 布団から出ずに

が起こしてくれるのを待っているわけで。


とりあえず声をかけてみると、ゆっくりと体を起こし

布団から出ようとする

なんとなく顔色も悪い気がして、とても気になりましてね。


「あぁ、。朝食なんていいんすよ。寝ておいで」と


アタシは一人でのそりと台所へ行き

冷凍庫から冷凍の炒飯を出して チン!

その後は気にしつつも商店へ出かけました。


日中、何度か電話もかけましたが、やはり気分は優れない様子で


微熱があり、体がだるく、しかも食欲が無い。


風邪でもひきかけているのではと 

取りあえずは自作の風邪薬を持って、家へ帰ったんです。















「ただいま〜」


「お帰りなさい」




商店から帰り玄関を開けると

はいつもと変わらず、笑顔でそこに立っていました。


「大丈夫? 薬作ってきたんで、飲んでおきましょうか」

そう言うと





「お薬は・・・・・やめておきます」



と、顔を赤らめる。



そして



「喜助さん・・・あの・・・実は」








恥ずかしそうに躊躇いがちに の口から出た台詞は










「月のものが・・・来ないんです」
















追放令が下された時でさえ、動じなかったアタシの心臓が

口から飛び出す勢いで 動いていたのには驚きました。

頭の中では色々な思いが駆け巡り






あの時、我慢できなくて思わず出しちゃった時の?

いやいや、安全日だからって 思いっきり出しちゃった時の?










言葉を失くしたアタシに が遠慮がちに付けたします。


「でも・・まだ検査したわけじゃないので・・」










アタシはとうとうにかけてやる言葉も、見つからないままに。


あぁもう、は座ってなさい、夕飯はアタシが何か作りますよと


台所と居間を行ったり来たり

冷蔵庫を開けたり閉めたり

ただ そわそわとうろうろと

一体自分が何をしてるのかさえ わからずにね。



何とも情けない話です。


喜助さんの分は作ってありますからと

は嬉しそうに微笑んでましたが

あ、あぁほんと? と、振り向いたアタシは 

どうしようもなく、腑抜けた顔だったでしょう。










それから数日間は 気分が優れないの替わりに

テッサイが惣菜を持たせてくれ

しかも何も言っていないのに、気が利くというか

食後にどうぞと、季節の果物までつけてね。




今思えば、アタシの態度がそれほど、浮かれていたんスねぇ。




















で、それから三日後の夕時のことです。









商店から帰っても、玄関にいないに 

アタシは嫌な胸騒ぎを感じて、寝室へ飛んでいきました。



すると寝室は綺麗に片付いており

は、居間でポツンと座って下を向いています。


元気のない後ろ姿に





「つわり・・・・酷いんすか?」


そう声を掛けましたとも。
 

するとはアタシと目も合わさずに





「そうじゃなくて・・・あの」




「うん?」





「始まったんです・・・」






ごめんなさいと、泣きながらアタシの胸に顔を埋めて


もうこれ以上無いぐらいに アタシはを愛おしいと思いました。





何で謝るんすか?


アタシはやっぱり、と二人 がいいんです。


子供になんか、邪魔されたくはないっすからね。






ほっとしたってのが、本音かも知れません。


夫婦なのに可笑しいと思います?


でもやっぱり、二人がいいじゃないっすか。















たった三日間の父親気分。


にだけは、 翻弄されっぱなしのアタシなんです。























つづく・・・

(避妊するならしっかりと!笑)