果てしないトキメキは、 きっとずっと続いてく
太陽が毎朝 目覚めるように・・・・・
巡るしあわせ
朝、目が覚めると、何だか嫌な感じだった。
別に悪い夢を見たってわけでもないんだけど
なんとなく元気が出ない
そういう日って、たまにある
特に悩みがあるわけでもないのに
学校に行くのが億劫で・・・・
それでも私の体は自然にベッドから出て、朝の準備に取り掛かる。
顔を洗って制服に着替えて、朝食を食べにダイニングへと
「おはよう、お母さん」
「おはよう、あら、元気ないわね。寝不足?」
「ううん、昨日はたっぷり寝たし」
「そう? じゃ、早く食べちゃいなさい」
「うん・・・」
用意されたトーストを口に運ぶ間も、頭の中は真っ白で
ただロボットみたいに動く、私の体。
寒いから・・・かな
学校に行けば元気になるよね
だって英二に会えるんだもん
そんなこと考えながら、カップスープを飲み干した。
♪ピンポーン♪
玄関のチャイムが鳴る音に、お母さんと私は目を合わせた。
誰だろう・・・こんなに朝早くから
インターホン越しに聞こえた声は
私の彼氏、大好きな英二の声だった。
「あら、約束してたの?家に来るなんて珍しいわね」
「ううん、約束してないよ。英二ったら〜」
クスクスと笑うお母さん
だって、一緒に登校するのは珍しいことじゃないけど、
距離的に言えば、学校からの距離は、私の家の方が遠い。
一緒に登校する時は決まって、英二の家の近くのコンビニで待ち合わせてたから。
英二が来てる。 そう思うと
とたんに落ち着かなくなる気持ちに、何となく早足で
傍にあった鏡で、今日の髪型の最終チェック
おっと・・・
コートのポケットに忍ばせておいた、昨日買ったばかりの桜色のリップ
忘れるところだった。
そして慌てて玄関へと向かい、ドアを開けると
満面の笑顔から白い息を吐きながら
「おっはよーん♪」
にっかと笑った顔は、中3には見えないくらい幼くて
嬉しさと可笑しさが交じり合った私の顔は、自然に緩む。
「おはよ。でもどしたの?急に」
「ん、だってもうすぐ試験で部活休みじゃん?と一緒に登校しようと思って」
「あ・・・昨日メールしてくれれば良かったのに」
「そりゃあ、ビックリさせたかったからじゃん?」
「あは・・・やっぱり」
「う〜ん・・・なんかあんまり嬉しそうじゃないなー」
「ん?そんなことないよ」
「いや、そんなことある!俺はすっごく楽しみにしてたのに〜」
いつもと同じ態度で接してるはずなのに
英二はこんなとこ、ほんとに鋭い
「実はね、今日はなんとなく朝から気分が乗らなくって」
「え?そうなの?もしかして女の子の日?」
「やっ!もう〜 そんなんじゃないってばぁ」
「あははっ!メンゴ。 ・・でもわかるよ。俺もたまにそんな時ある」
「は? 英二がぁ?」
「こらーそこ!笑うとこじゃない」
「だってぇ〜」
「んでね、そんな時は俺、楽しいこと考えんの」
「楽しいこと・・・か」
「うん、例えばのこととかね」
「私の場合、英二のこと・・・?」
「そ!・・・ね?」
楽しそうな英二につられて、私の顔はさっきから緩みっぱなしだ。
「そうそう、は笑ってるのが一番いいって」
ポンポンと優しく頭を叩く手が、なんだかあったかい。
「そういえば。俺、のどこが好きか知ってる?」
「え・・・何?いきなり。ドキドキするじゃん」
「あのね〜答えはぁ、、、笑った顔なんだにゃ」
指で鼻先を擦りながら、少し照れたように笑う英二は
気のせいか少し赤い顔
「よく笑う子だなぁ、ってのが最初の印象で、が笑ってるとこ見ると
いつの間にか俺まで楽しい気持ちになってた。が笑ってると、俺まで元気出るんだよね。」
「・・私も・・・英二の笑った顔って大好き」
「そっかぁ。んじゃ、いっつも二人で笑ってよ?
そしたら俺たち、いっつも元気でいられるじゃん?」
嬉しい気持ちがだんだんと、元気な気持ちに変わってく
英二は大きな目をくりくりとさせて、私の顔を覗き込んだ。
「そだ!おまじないしてあげよっか」
「ん?」
返事する隙もなく、英二の唇が私の唇に触れた。
CHU!!
うぁ・・・・・
「もうっ!英二〜」
一瞬焦って怒ったふり、路の真ん中で恥ずかしいよ。
そんな英二も照れたのか、くるっと私に背をむけて、
足踏みをしながら駆け足のポーズで
「ほらっ、これでパーフェクトってね!よぉし!学校まで競争するよん」
「えぇ〜マジで?」
「せーの!よーいドン!」
とたんに走り出す英二に、私もつられるように走り出す。
冷たい風を掻き分けて、乾いた路に足音を響かせながら
その背中に向かって走ってく
何だか可笑しくって嬉しくって
「待って〜英二〜」
「待たないよ〜ん」
「もうっ」
小さく笑いながら、走ってた。
ほら、もうすぐ、もうすぐ英二に追いつくよ。
私がこんなに元気になれるのは
いつでもあなたが笑っていてくれるから・・・ なんだね
やっと英二に追いついて、その背中にタッチ!
立ち止まった英二と私、息を切らしながらお互いに、声を出して笑い合った。
もう何度笑ったんだろう
まだ今日が始まって、数時間と経っていないのに
朝の気分の悪さなんて、跡形もなく消えて
ただ、英二と一緒にいるだけで
こんなにも楽しくて、こんなにも元気
私の笑顔は・・・英二から生まれるんだね
そして、私の笑顔が 英二へと
巡って巡って、二人の嬉しいが、いっぱいいっぱい増えていく
果てしないトキメキと、嬉しい気持ちは
きっと、ずっと続く
太陽が毎朝 目覚めるように
私から英二へ
英二から私へと
私たちの笑い声が 響いてる路
いつの間にか繋いでいた手を、ギュッと握りしめ
ちょっと眩しい太陽を、二人で仰いだ。
まだ寒い冬の朝に こぼれそうな嬉しいを抱きしめて
幸せな一日のスタートを、胸一杯に感じていた。
by Lover Soul 美美