照りつける太陽に目を細めて を見た。
キラキラと眩しい光は水面に反射して 視界は白に近い。
なんでまた海に行きたいなんて、は言ったんだろう。
久しぶりのアイツからの誘いに、俺は昨日からウキウキしてて
の好きな喫茶店とか、たまにはパーッと遊園地とか
って、少しは計画立てていたんだけどな。
出掛けようと玄関を出ると、は既に俺の家の前にいて
静かに笑って言ったんだ。
「おはよ、一護。ねぇ、今日は海に行こうよ」
数メートル先の波打ち際で 波と遊んでいる。
波の音と 時折聞こえるの小さな笑い声。
海水浴にはまだ少し早いから 人もまばらで
確かに街中より こっちの方が正解だよなと
の姿ときらめく海を 目に焼き付ける。
手を翳して 空を見上げて 思う。
世界はこんなに ・・・ 静かだったんだな。
最近の俺は 目まぐるしく動く日常に着いて行くのがやっとで
ゆっくりと立ち止まることなんて 無かった。
いつも前だけを向いて突っ走っていて
たまに後ろを振り向いても やっぱり走ってた俺。
「一護〜ぉ!一護もおいでよ」
が俺の名前を呼ぶ
さっきまで渚で波と遊んでいたはもう
膝のあたりまで海の中だ。
「服、濡れてるぞ 」
「いーのいーの」
いーのって、着替えはどーすんだよ・・・
口から出かけた言葉をぐっと飲み込む。
の笑顔が キラキラと そう
あんまり綺麗に笑うもんだから
そんなくだらない事を言うのが 野暮ったく感じたんだ。
きらきらと揺れている その中に進む。
「結構つめてーのな」
「でも、気持ちいいでしょ」
「あぁ」
に促されるまま、足を海に入れると 自然と顔が緩んだ。
真夏の手前
太陽が眩しいとはいえ、海風に晒された風は
心地良いぐらい涼しく
広い海の入口で 俺はふと立ち止まった。
隣には
すっと手を伸ばして を腕の中に引き入れると
俺はゆっくりと 深呼吸をする。
「・・・・一護?」
「どうしたの?」
「ごめん、しばらくこうさせてくれ」
「・・・ん」
色々な事が頭を過ぎって 胸がざわつく。
けど、こうしてを抱しめると そんな騒がしいモノは
すっと音を立てて 消えていく。
そして訪れる 安らかな気持ち。
「俺・・・・・」
「なぁに?」
「いや、何でもねぇ」
はくすっと笑って ぎゅうと俺の胸に顔を埋めた。
「一護が ・・ 大好きだよ」
初めて聞くわけじゃないのに、その一言に俺は
眩暈がしそうなくらい 体の奥が震えた。
「俺も ・・ が好きだ」
今から何が起こるかわからない。
未来は いつだって見えやしないけど
こうして手を伸ばせば に触れることが出来る。
運命というものが、俺の予想もつかない方向に動いていても
この手だけは 離さない。
そう誓うよ
何よりも大切なこと
StrawberryRomance「一護生誕祭」様へ
押し付けてしまった作品です(*・・*)