報告担当       黒崎一護















「遅いぞー!一護ぉーーっ!」

「悪かったな」

「何やってんだぁ? たかがプリン一個買うのによぉ」

「そのたかがプリンのお蔭で 奴に会っちまったんだよ」

「はぁ?奴?」


「 ・・変態エロオヤジだ」






















いやぁ、もう参ったぜ。 油断大敵とはこの事だな。


ついさっきのことだ。

熱を出して寝てた夏梨が、急にプリンが食べたいなんて言い出して


「お前が買って来ーいっ」親父の一言に 俺はコンビニへ行く途中だった。



家から出てすぐの角を曲がった所で、

ちょうどこっちに歩いてくるアイツを見かけて

ヤベ・・・


そう思ったけど、コンビニはこの真っ直ぐ先だ。


まさか今更逃げるわけにも行かねぇし






勿論アイツは すぐに俺に気付いた。




「あ、黒崎サン! 良い所で会えたっす」 



いや俺は全然良くないんだけど、 と、取り合えず目は逸らす、


すると、奴にしては珍しく真剣な声で言いやがった。






「あのー突然ですが、アレってどこで売ってるんスかねぇ?」

「ぁん? アレって何だよ」



「やだなぁ、アレですよ。ア・レ」




意味深な言い方、ニヤケた面

俺は当然のように 苛々してきたんだ。

こんな奴のおふざけに付き合ってる暇は無い。

俺はただ プリンを買いにコンビニに行くだけだ。


「知らねぇよ。 急いでるからもう行くぜ」



アイツに関わるとろくな事が無いってのは、前回で立証済みだ。







「あ、ちょっと黒崎サ〜ン、困ってるんスよ。から頼まれて」



あ?


珍しくしおらしい声を出して しかもさんの頼みか・・・


と、そこで立ち止まったのが そもそもの間違いだった。






「アタシ買った事無いんスよ〜。でもが付けてくれって言うもんで」

「はぁ?」


「やっぱり無いと不安みたいで。付けて欲しいみたいっす、アレ・・を」







チョッと待った ・・アレ、か?






でも夫婦なんだし、別に子供ぐらい出来たって

いやいやさんはまだ若いし

コイツが父親なんて 想像するだけでも怖ぇしな 


俺の頭ん中では 色んな思いが一気に走り回ったんだ。





「枕元にね、いつも置いているんですけどー、ちょうど昨日切れちゃいましてね」



・・・・・・おいおい、枕元かよ リアル〜



が付けた方がいいって言うから、買いに出てきたわけですが」




「アタシ買った事ないんで・・・・」



そっか、このまま買わずに帰るってわけにも行かねぇだろうな。



「それなら・・・えっと・・・コンビニにもあるだろ」

「そうなんすか。コンビニって便利ッスね〜」

「俺も今から行くところだから」

「じゃ、一緒に行きまショ」






急に機嫌の良くなったアイツに あの時は少し感心もしたんだよな。


さんに言われて、わからずとも買いに出てきた奴のことを。


何のかんの言って コイツもさんにだけは弱いみてぇだし?


そういえば、さんに呼ばれると 声色まで変わるんだったよなぁ。


きっと目を潤ませたさんに頼まれて 


鼻の下でも伸ばしてたんじゃねぇ?




なんて・・・ 



やけに素直なアイツに 少し油断していたんだ。


そして俺たちは二人揃って コンビニまで歩いた。


















店に着くと 俺は真っ直ぐに冷蔵庫の方へ。

そして奴には 「そこらへんにあると思うぜ」 

そう指差して その場を離れたんだ。





すると






「ありましたー!!黒崎サンっ」






声  でかっ!!






俺は急いで振り向くと 「シーッ!シーッ!シーッ!」

マジで焦った。




「何すかぁ? そんなに慌てちゃって」


アホか!店の奴らみんな注目してるっつーの。



つかつかと機嫌良さそうにアイツが歩いてくる。



ふと見るとアイツが手に持っているのは・・・・


単3の乾電池が4つ。




「んぁ?これ?」


「えぇ、枕元のスタンド用っすよ。は暗闇が苦手ですから」




「ところで黒崎サン・・・挙動不審ッスよ?」


「う・・・・」

「真っ赤じゃないっすかぁ? 何か誤解でも?」


「うるせぇよ」









アイツは早速ニヤリと笑うと


後に隠していたもう片方の手から綺麗な包装紙に包まれたその箱を





「アレってこれのことッスかねぇー?」







高々と 上げやがった。













それから俺たちがコンビニで どれほど注目を浴びたかってことは 



言わなくてもわかるだろ?















何でたかがプリンを買うだけで、こんなにも疲れなきゃならないんだ。


ほんとに俺はツイてねぇ。




まぁとにかく、アイツには要注意だってことだ。
























つづく・・・


(久々の一護受難シリーズ!喜助は一護が大好きなのv)